韓国では今



 日本のマスコミではほとんど報道されていませんが、
韓国では視覚障害者が窮地に追い込まれています。

今まで、韓国ではマッサージは視覚障害者の独占でした。
ところが、晴眼者業者が職業選択の自由を訴え
提訴し、2003年6月には合憲判決がでました。

 晴眼者業者はこれを不服として、上告し今年5月25日憲法裁判所は
逆転違憲判決を、出したのです。

 韓国では法律の合法性は、憲法裁判所で裁きます。

視覚障害者の独占限定は違法 http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/05/28/20060528000006.html 視覚障害者、判決に不満 http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/05/28/20060528000006.html

 韓国のマッサージ制度は1915年からはじまり
視覚障害者の専業として職業自立のための重要な役割を
果たしてきていました。
従事する視覚障害者は7千人に及ぶといわれています。

 1999年頃からスポーツマッサージ、経絡マッサージ、
エステ関連マッサージなどが増え、晴眼者マッサージ者は、
100万人に及ぶといわれています。

 【晴眼者の提訴理由】

 スポーツマッサージなど法の規制をくぐって営業せざるをえなかった
ことから「マッサージ営業=犯罪という、あまりにも不合理な状態を
変える必要があると考えた」

 視覚障害マッサージ師の全てが職についているわけではなく、
晴眼者にマッサージ業が解放されることでこの産業が発展し
より多くの税金が納付され障害者福祉が向上するのではないか。

 憲法裁判所合議部は、視覚障害者以外の国民の職業選択の
自由を侵害しているとして
賛成7、反対1の違憲判決をくだしました。

 多数意見は、マッサージに関する規則の第3条第1項は
視覚障害者の生計手段を保障するためのものであり
目的自体は認められる。しかし、視覚障害者以外の
国民がマッサージを目指すことを根本から否定しており
職業選択の自由を著しく侵害している。

 反対意見は、マッサージ師の規則は憲法が定める国家の
障害者保護の規定に従って就職にあたってきわめて不利な
立場にある障害者の生計を保障するためにさだめられたもので、
必要かつ適切だ。

視覚障害者以外の国民は、理学療法士などほかの資格を
取得してこの分野の仕事に従事することもできる。
としています。

 【資料】大韓民国憲法
 第15条 全ての国民は職業選択の自由を有する。
 第34条第5項 身体障害者 および疾病または老齢
その他の事由により生活能力が無い国民は法律が
定めるところにより国の保護を受ける。

 大韓マッサージ師協会は
 「今回の違憲判決は、視覚障害者にとって唯一といってもよい生計手段を
奪う措置だ。韓国から出て行けと強要するようなものだ」と表明。

 生存権を否定する憲法裁判所は必要ないなどの
スローガンで、抗議デモが続きました。

 マボ大橋に集まった視覚障害者10人が、判決に抗議して、
130m下の川に飛び込んだ。
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/05/31/20060531000012.html あと1秒遅かったら http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/07/05/20060705000024.html
 「政府として視覚障害者の職域確保に
万全の努力をする」と、政府は約束しましたが、何の動きもまだないようです。

 与党ウリ党は、コメントを避けており、野党ハンナラ党は判決に
批判的で政府に緊急の対応を求めています。

 障害者側の言い分は、晴眼者業者の参入で競争が激しくなり
視覚障害者の立場は確実に悪化すると訴えています。

 この競争の激化を憂慮する背景には出張治療などの
起動性のめんでのハンディだけでなく、
韓国社会に存在する障害者に対する差別や偏見をあげる声もあります。

 真偽のほどはよくわかりませんが、韓国では今でも
障害者に合うと縁起が悪いとか、
目が見えなくなったのは先祖の悪行の報いだというような
見方があるそうです。

 ですから、晴眼者がマッサージ業界に参入すると一般消費者は
晴眼者を選ぶのではないかという危惧するのは、当然でしょう。

 まさかと思い、ネットで「韓国の障害者問題」とか
「韓国の差別と偏見」でひいてみると、出るわ出るわ
書くのもおぞましいほどの情報が、ありました。

 中には、2チャンネルのように無責任なものもあります。
半分を信じるとして、韓国における障害者の立場は日本では
信じられない現状のようです。

 下記は、そのほんの一部です。みなさんも
自分で調べて判断してみてください。

 朝鮮半島の障害者について
 http://society3.2ch.net/test/read.cgi/korea/1139756093/l50

 韓国の障害者と自立生活
 htt p://www.asiadisability.com/~yuki/127.html

 世界のバリアフリー事情/韓国(車椅子で韓国を旅した
障害者のレポート)
 http:/ /www.kijikiji.com/traffic/korea.htm

 はじめこの記事を読んだときは、韓国の人って
すごい、なんて激しい人たちだろうと、思いました。
が、現状がわかってくると視覚障害者にとっては
死活問題であることがわかってきました。

 日本の障害者の立場とは、まったく違う厳しい社会なのです。
この判決を認めれば、そく死につながるというのは
あながち嘘ではない気がします。

日本でも「あんまマッサージ指圧はり灸に関する法律」
の中に視覚障害者を保護する項目(第19条)があります。

 ところが、厚生労働省は無免許の晴眼者業者を見てみぬふりをしています。
視覚障害者関係団体の抗議も、残念ながら届きません。
日本の視覚障害者は、韓国の視覚障害者を
見習い、人事ではないことをもっと自覚すべきでしょう。

 協力して連帯するニュースはまだ、出てきていません。
静観するより行動を起こしてほしいものです。
日本人はおとなしすぎます。韓国や北朝鮮、中国との
関係の悪化は心配されますが、見習う点は多いようです。
      (2006年7月13日)



    ☆曇りガラスへ
    ☆トップページへ


  1