誰もいない交番



 以前、私が借りていた店は家主が中堅の建設業者でした。
それが、自己破産してしまいました。
4階建てのマンションの1階部分を借りてやっていました。
 自己破産が決まると、それまで居たたなこは皆出ていき
私だけが残りました。

私は夜は自宅に帰るので、そのマンションは無人になってしまいます。
ところが、いわゆる“浮浪者”が廊下に住みつくようになったのです。

来院する患者さんは、
 「気色悪い」
だんだん少なくなってきました。
営業妨害であるので、説得して出ていってもらいました。

しかし、それでも夜になると彼は帰ってきているようでした。

 ダンボールと空き瓶、空き缶が散乱していたのです。
彼には申し訳なかったが、警察に相談することにしました。

 帰路に交番があるので寄ってみました。
交番なんて、初めてです。
 (ちょっとドキドキ)

夜の8時ぐらい、中には誰もいません。
困ったなと思っていると、テーブルの上に、
 《御用の方は、こちらへ、電話をください》
大きな文字で書いてあります。

幸いにも私の視力で見えるような
大きな文字です。××警察署に、つながるらしい。
ここから2kmぐらい、離れています。

 「はい、どんな用事でしょうか?」
私は、用の詳細を説明しました。
 「それなら、今からすぐ行きます。」
 私は電話を切って、何分ぐらい待つのかなと思いました。

すると、奥のほうにあったドアが、ガチャア
突然開いて3人の警察官が出てきました。
用件を説明し、夜間パトロールの中に加えてもらいました。

しかし、奥の部屋で待機しているのなら一人ぐらいテーブルに座り
仕事をしていればいいものを。
市民の立場で、言わせてもらえば

 (物騒な世の中、いつ助けてと
飛び込んでくる人が居ないとも限らないのに。

 追ってや変人に追いかけられているとき、電話なんかする暇なんかあるもんか)
これでは対処のしようがないと、いうもの。
たまたまその時間だけ
休憩だったのかもしれないが。

 私が帰るときいつでも、この交番は人が居ないように思います。
もう少し人員を増やして、安心してすめる体制がほしいものです。
                 05年12月16日)


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